反対署名2.9万筆超さいたま市P協 県議長らに提出

※ 朝日新聞 埼玉 2023年10月13日 掲載 記事pdf

「子ども放置禁止」条例改正案
反対署名2.9万筆超
さいたま市P協 県議長らに提出

 子どもの自宅などへの放置を禁じた県虐待禁止条例改正案について、反対の署名活動をしていたさいたま市PTA協議会(市P協)は12日、県議会議長や自民党県議団長などに、集まった署名2万9千筆超をメールで提出した。
 市P協は、改正案が県議会福祉保健医療委員会で可決された6日に、「ほとんどの保護者が条例違反になる」「地域社会の分断を促す」などとしてオンライン署名の活動を始め、街頭でも署名を呼びかけていた。
 改正案をめぐっては、提出した自民県議団が子どもだけの登下校や短時間の留守番も「虐待」にあたるとの考えを示し、県内外から批判が噴出。10日に田村琢実団長が取り下げを表明した。県議団は11日、議長あてに撤回請求書を出した。
 市P協は今回のメールで、改正案取り下げについて「保護者や子どもたちの声を聞いてもらうことができたと安堵している」とした上で、養護者が「安全配慮義務」を果たせるような支援の拡充を要望。保育所や学童保育、ベビーシッターの制度、児童相談所職員の拡充などを挙げ、「子どもを守るための具体的な施策を検討し、実現していただきたい」と求めた。
 改正案の撤回は、13日に本会議での採決を経て正式に決まる見通し。
   (小林未来、黒田壮吉)

朝日新聞 埼玉 20231013