※しんぶん赤旗2023年10月14日(土)掲載記事 記事pdf
埼玉虐待禁止条例案正式撤回 世論の勝利 自民無反省
埼玉県議会は13日の本会議で、自民党が提出していた虐待禁止条例「改正」案を正式に取り下げる手続きを行いました。同案は小学3年生以下を自宅などに放置することを禁止し、小学4~6年生は努力義務とするもの。さらに県民には通報義務を課すものでした。
6日に行われた福祉保健医療委員会では自民・公明の賛成多数で可決されたことに対して、県民の怒りの声が急速に広がり、自民党県議団は10日に同「改正」案を取り下げると発表しました。
取り下げを議決する本会議に先立つ議会運営委員会で、日本共産党の伊藤はつみ県議は、同改正案概要が9月28日に議会運営委員会に示されてから10月4日に本会議審議、6日の委員会採決までわずか1週間しかなかったことを指摘。拙速な条例審議のあり方を反省すべきだとして、議員提出条例案作成に当たって、超党派での作業グループの設置や公聴会・参考人質疑などが必要だと主張しました。
これに対して自民党県議が、「これまでも議員提出条例案は所定の手続きを経て審議され、本会議で採択されてきた」と発言。委員長から各会派で丁寧な審議を行うことを促されるなど、今回の拙速な条例審議に対する反省は見られませんでした。