傷つくこと無い社会に

首都圏発 ジェンダー平等と私
日本民主青年同盟
神奈川県湘南地区委員長  小松崎和奈さん

※しんぶん赤旗2024年2月10日(土)掲載記事 pdf

 ネット生まれのフェミニスト・共産党員です。2022年7月の参院選のとき、ネットの情報から日本共産党のジェンダー平等などの政策に共感して、党に入ろうと思いました。身近に党員がいなかったので、出勤前に途中下車して神奈川選挙区で立候補した浅賀由香さんの街頭演説へ。すぐに共産党に、やがて民青にも入りました。
 民青湘南地区委員長として、23年7月には海水浴場での性暴力防止の対応強化を、今年1月には受験シーズンにおける鉄道内の痴漢・性加害の防止と対応強化を、県知事に宛て申し入れました。
 23年10月に共産党湘南地区委員会青年支部で制作した小冊子『NGワードがわかる本 ジェンダー編』が好評だと聞いています。サポーターまつりに50部持ち込んだら、あっという間に売り切れました。「『奥さん』-どなたか奥にいらっしゃるんですか?」など、「よく使われるけど差別的」な言葉を取り上げ、自由に書かせてもらいました。
 ジェンダー不平等をはっきりと意識したのは就活のときで、「面接はスカートで、ヒールは何㌢、化粧は薄く、でもしないのはNG」と言われました。私はパンツで通しましたが、就活生はみんな受かりたいから、頑張って従っていました。
 「女性が活躍できる」と言う企業が産・育休制度があるだけだったり、男性の多い業界で「女性も活躍できますか」と聞くと「難しい業界だけど、頑張ればできる」と言われたりして、モヤモヤしました。
 離婚後共同親権の導入に向け民法改定の要綱案が出されましたが、DVや虐待の被害者が逃げられなくなり、子どもが、人が死ぬ(かもしれない)問題です。私は、子ども目線のガチ(本当の)当事者です。母から虐待を受けていました。風呂に沈められたり、ベランダに締め出されたり、母の浮気相手からは性暴力を受けました。虐待やDVの証拠があれば単独親権を認めるとしていますが、立証なんかできるとは思えません。
 要綱案は円満に離婚したケースを想定し過ぎています。ほとんどの場合、関係が悪くなっているから離婚しているわけです。DVや虐待の被害者は調停で加害者と会うことを強いられ、住所を特定される恐れもあります。私は今の単独親権で良いと思うし、少なくとも今急いで導入すべきではありません。あまりに動きが急すぎる気がしています。
 私は下の世代には激甘(げきあま)です。下の世代が私と同じ思いをしたり、傷ついたりすることのない社会になってほしい。   (神奈川・河野明美)

20240210しんぶん赤旗