衆院予算委分科会 高橋氏がとりあげ
※しんぶん赤旗2024年3月2日掲載記事
日本共産党の高橋千鶴子議員は2月27日、衆院予算委員会分科会で香害や化学物質過敏症(CS)をとりあげました。
高橋氏は、柔軟仕上げ剤などによる香害への反応があるため介護サービスの提供を断られるCS患者が多いとし、「ケアプランがあるのにサービスが提供されない事態があってよいのか」と質問。武見敬三厚生労働相は「正当な理由なくサービス提供を拒んではならない。適切なサービスが提供困難な場合、他事業者紹介などの措置を行わねばならない」と答弁しました。
高橋氏は、障害者差別解消法に基づく合理的配慮提供の義務化に言及し、「訴えにもとづき、サービス提供側が柔軟仕上げ剤等の使用を控えるのも合理的配慮か」と質問。内閣府の滝沢幹滋審議官は「意思表明があり、過重な負担でなければ合理的配慮の提供義務に該当しうる」と述べました。
欧州連合(EU)では、マイクロプラスチックの意図的な添加への規制を決め、2028年10月 から販売が原則禁止されます。高橋氏は、この規制に沿って日本でも香料をマイクロカプセルに閉じ込めて添加した洗剤や柔軟仕上げ剤の使用を禁止し、家庭用品規制法の対象に加えるよう求めました。
高橋氏は「学校に通えず、部活もできなかった。青春が奪われた感じ」「自分にどんな能力があり何を失ったか知らない」など若い世代の患者の声を挙げ、「CSのためにライフイベントや経験を積めなかったのは社会的損失だ。厚労省は知見を総合し標準医療の確立と都道府県に1カ所の専門外来の設置を」と強く要求。武見厚労相は「病態の解明中だ。一刻も早い診断基準や治療法の確立を期待」すると述べるにとどまりました。