※しんぶん赤旗2023年5月13日(土)掲載記事 記事pdf
県政揺るがす問題受け
広島・安佐南区 藤井敏子県議
4月9日投開票の広島県議選広島市安佐南区(定数5、立候補9人)で、日本共産党新人の藤井敏子氏は40年ぶりに県都・広島市での党議席を獲得しました。現職5人に、新人4人が挑む大激戦の中、自民現職に競り勝ち、維新新人をも抑えて、議席奪還を果たしました。藤井氏の元には、激励と期待の声が寄せられ、その声に「応えたい」と県議としてのスタートを切っています。 (広島・宮中里佳)
広島県は、県議選で党の議席を増やした8県のうちの一つで、福山市区(定数10)で7期28年務めた辻恒雄県議からバトンを引き継いだ河村晃子氏との「2議席実現」も40年ぶりとなりました。
安佐南区は、県政を激震させた自民党の河井克行、河井案里夫妻(その後自民党離党)による大規模買収事件の震源地。この事件をはじめ豪雨災害や上安(かみやす)産廃問題、原爆による「黒い雨」問題などがあり、党と市民団体の運動が広がっていました。
市議選でも躍進
4期16年、広島市議として、住民の要求実現のため、奮闘してきた藤井氏。多くの先輩たちが県議に挑戦し、悔し涙を流してきたことに「今度こそは絶対に負けられない」という本気の思いが県議へ挑む原動力につながりました。
広島市議選では、藤井氏からの議席を新人の中村孝江氏が守り抜き、前回の5議席から6議席へと躍進しました。
広島市西地区委員会は藤井県議をはじめ、市議選で中村市議ら4人(現職1人、新人3人)全員の当選を得ました。安佐南区から県議・市議2人が誕生したことを、同市西地区委員会の小浜一輝委員長は、″県議・市議2人のダブル当選を何としても勝ち取ろう”と奮起した支部や党員をはじめとした全地区・全県からの支援が大きかったと語ります。村上昭二県委員長は広島での躍進について、河井大規模買収事件、「黒い雨」問題のほか、岸田自公政権の核兵器禁止条約に背を向け日本を戦争する国へ暴走させる「大軍拡」方針など、「広島に関わる問題も大きく影響したのではないか」と分析します。
藤井氏は、5月1日に広島市で開かれたメーデーで連帯の意を表明。続く2日には、仁比聡平参院議員、大平喜信元衆院議員、河村氏や市議団と県や市を訪ね、県内の「黒い雨」被爆者の認定状況などや、「第2次『黒い雨』訴訟」の原告団長や弁護団から裁判にかける思いなどを聞き取る調査を終日実施。昼には、市内の繁華街で憲法記念日前日宣伝も行いました。
一般質問は倍増
改選後初の臨時議会(9、10日)では、議会前に両氏そろって各会派を訪ね、あいさつと、議長任期(4年)の見直しや一般質問など少数会派も毎年参加できるようにすること、女性議員の働きやすい環境整備の改善などを書いた「議会運営の改革方針」を手渡しました。
一般質問は1議席では4年間に3回でしたが、議席が2倍になったことで6回に増えます。藤井氏は、住民の願いや県政を揺るがす問題、市民運動とも連携し 「みなさんの要求実現のため、2人の県議団で、しっかりと議会の中でただすため全力を尽くす」と意欲に燃えています。