埼 玉
子どもだけで遊び・登下校も禁止
自民の虐待条例案に批判
埼玉県議会で4日に自民党県議団から提出され、6日に自民党と公明党によって委員会可決された「虐待禁止条例改正案」に対して、子どもを育てている保護者から反対の声が急速に広がっています。日本共産党県委員会と県議団は8日、抗議声明を出し、13日の本会議に向けて、広範な県民とともに世論と運動を大きく広げ、条例案を撤回させる決意を表明しました。
13日本会議へ世論さらに
同条例案は虐待に該当する長時間の児童放置のほかに、短時間の放置も児童が危険な状況に置かれかねないとして禁止し、県民には虐待を受けた児童を発見した際に通報する義務を、県には児童放置を防止する施策を講ずることを課します。
党県委員会と県議団は、声明で「同条例案は、児童の養護者の事情いっさいを考慮することなく、児童の放置を禁止し、養護者たちに過度な精神的・肉体的・経済的負担を強いるもの」だと批判。
「自宅に9歳以下の子を残して、回覧板を届けたり、ゴミ出しをする」のは距離によって禁止、「9歳以下の子どもだけで公園で遊ばせる」ことも「9歳以下の小学生だけで集団登下校」も禁止など禁止行為があまりにも広範囲にわたることから、法学者から憲法に抵触しかねないと指摘する声があがっているとしています。
新日本婦人の会と埼玉県労働組合連合会などは「虐待禁止条例改正案の撤回を求める埼玉県民の会」を立ち上げ、署名活動を開始。新婦人県本部は10~13日の連日、正午から埼玉県庁前で反対集会を開きます。
日本共産党も連日、県内各地で宣伝・署名に取り組みます。
一方、さいたま市PTA協議会は「虐待防止につながらない」として反対意見書を公表し、オンライン署名を開始しました。